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第3回長ネギ雑学講座

皆さんこんにちは!

 

宮城県石巻市でお米を中心に長ネギや大豆などの農産業を営んでいる

株式会社クリーンライス、更新担当の富山です。

 

 

 

【シリーズ③】いよいよ畑へ!定植作業の現場から

 

今回のテーマは、ネギ栽培の大きな節目――**「定植(ていしょく)」**についてです。

育苗ハウスで大切に育てた苗を、ついに畑におろすこの工程。ひとつひとつの動きに意味があり、丁寧さと経験が問われる作業です。

ネギ作りの核心に、ぜひ触れてみてください。


■ “土づくり”は、ネギの未来を決める基礎工事

 

まず何よりも大切なのが畑の準備。ネギは土と深く関わる野菜ですから、定植の前段階として「耕す・整える・肥やす」という地道な作業を徹底します。

石巻はもともと水田地帯が多く、ネギ栽培には水はけの調整がカギになります。そのため、畝(うね)はしっかり高く、幅も深く設計し、水が溜まらないように整地していきます。

さらに土壌分析を行い、必要に応じて苦土石灰や有機肥料をすき込んで、pHバランスやミネラルの含有量を調整。根がまっすぐ深く伸びるように、**硬盤層の破砕(こうばんそうのはさい)**という特殊な耕うんも取り入れるなど、根の居心地の良さをとことん追求します。

この“見えない努力”こそが、数か月後の品質にしっかりと反映されるのです。


■ 苗を植える。一本一本、手で、心で。

 

苗が育ったら、いよいよ定植作業の開始です。この作業は、まさに職人の腕の見せどころ

ネギ苗は、単に「植えればいい」というものではありません。
「どの深さで、どの角度で、どの間隔で植えるか」
――そのひとつひとつに、ネギの成長がかかっています。

私たちの農園では、少し斜めに、やや深く植えることを心がけています。これは、根を安定させながら、真っ直ぐ上に伸ばすための工夫。また、一定間隔で植えないと、日当たりや養分の奪い合いが起き、細く曲がったネギになってしまいます。

この作業はすべて手作業で行われ、1本ずつ、根を土に差し込みながら、まるで我が子を送り出すようにそっと土で包んでいきます。中腰での作業が何時間も続くため体力勝負ではありますが、ネギの“スタート”を支える大切な工程であることを、私たちは何よりも意識しています。


■ “根付く”までが勝負!自然と向き合う初期管理

 

定植後のネギは、まだ自力で水を吸うことができません。根が張るまでの最初の10日間〜2週間が、ネギにとっても、農家にとっても“勝負の時間”です。

この間、農園では朝晩の気温・湿度・風速を細かく観測しながら、水やりの頻度や量を調整します。特に風が強い日は、苗が倒れたり、土が乾いてしまうため注意が必要です。必要に応じて風よけのネットを張ったり、土の乾燥を防ぐために敷き藁(しきわら)やマルチを敷いたりすることもあります。

また、夜間の気温が急に下がる春先などは、低温ストレスによって苗が傷むこともあるため、霜よけの簡易トンネルを設置することも。これらはすべて、苗が無事に根付くようにという“親心”からの対応です。

ネギがしっかり活着し、葉の色が濃くなってくると、ようやく私たちも一安心。そうして、いよいよ本格的な“畑育ちのネギ”が始まるのです。

 

 

次回もお楽しみに!

 

 

 

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